多読術

 最近元気なセイゴオ先生の、インタビューから起こした本。テーマは読書論。

 インタビューであるせいか、先生、妙に調子よく、興奮気味の発言が続く。

 多読術とはいえ、速読術のたぐいとは違う。基本的にはもっと「深く」読むためのあれこれの方法論の陳列といった感じかも知れない。(「深く」という言葉は今では難語のひとつになってしまったが、各人にとって、今の自分の読み方に比べて深い、多くの意味をくみ取っている、ということで、何も学者を作ろうとしているわけではない(多分))

 基本的には、今まで機械的に読み飛ばしていた諸々に気づくためのテクニック書である。

 しかし、テクニックというのはなんでも、その行為自体を愛している者でないと多く語り得ないもので、語られているテクニックの間にどうにもならないぐらいの「読書愛」がしたたり落ちている......、というか、垂れ流し状態である。

 個々で触れられている方法のいくつかは、無意識に自分も同じ方法にたどり着いたものだったのは、ほんのすこし我が矜持を高めてくれた。

 新しく役に立ったのは、(ついに実行に向けて背中を押してくれたのは)、赤ペンで本に書き込みをしてしまうことだ。これは前から言われていて、実行することには関心はあったのだが、しかしブツとしての本にも愛着があったし、ものを大切にする性分(ビンボ症)ゆえ、できないでいたのだ。しかし「本はノートだ」と言い切られ、恐る恐る本を読む時に赤ペンを使い始めてみたが、これが良いのだ。簡単に意識が文章の世界に集中していくのである。......正直言うと、電車でやるのは少し恥ずかしいけどさ......。

同じカテゴリの記事





for iPhone

カテゴリ一覧

アーカイブ

Powered by Movable Type 4.23-ja