性愛奥義 官能の「カーマ・スートラ」解読

電車の中で、吹きそうになって我慢するのが大変だった。 18禁、というか30禁ぐらいかも知れない。 しかし誤解する人がいるといけないので、はじめに著者の植島啓司について書いておくと、いにしえの【東大四天王】の一人で、エリアーデの弟子(!)、日常生活のあらゆる面に宗教性を見るというテーマで、何冊かの本を書いている。そんで、その解説を澁澤龍彦が書いているという、なんだか大変な学者さん。残念ながらブライアン・キィの諸作の紹介が、かなりのイメージダウンになってしまったような気がする。 でも、まぁ、頭がいい人は頭がいい文章を書くのであり、世間のヴィクトリア王朝もどきの安易な偏見にたてつく彼の姿勢は、見ていてとても気持ちいい。 で、この本なのであるが、『カーマ・スートラ』の解説ではあるのだが、当然ながら上述の作者のテーマに忠実にそった記述形態になっている。要は面白いのである。もちろん、カーマ・スートラ自体が面白いのだが、彼の視点によりそれがはっきりと私たちに分かるのだ。例えば、孫引きになってしまうが、...... 人を好きになる段階 (1)見て惚れる (2)心を惹きつけられる (3)絶えず物思いにふける (4)眠れなくなる (5)痩せ衰える (6)享楽の対象から遠ざかる (7)恥も外聞もなくなる (8)気が狂う (9)失神する (10)死ぬ これが、インドの聖典による人を好きになる10段階である。なるほど。私としては(7)あたりまでがいい段階なのではないかと思うが、さらに(7)と(8)の間に、・神秘体験をする、テレパシーを体験する、なんてのを入れてみたい。 人によっては(8)以上に行ってしまう場合もあるんだろうなぁ...... *1 。しかし、人間、死んではいかん、できれば気が狂ったり失神したりもしたくない......、 ......なので、自分の命を守るため、相手が人妻であっても誘惑してかまわない、というのがオチだ。インドって凄すぎる......(笑) で、この本の影響で、最近ちょこちょこと原典を開いて勉強している。題材が題材なので、めっぽう刺激的だ。それで、色々考えてしまうので。時々、ここに書いてみたいと思っている。 *1 : そういえば、昔、チャーが、『気絶するほど悩ましい』と唄っていたねぇ......(講談社現代新書 )

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