豪華客船のテロリスト

変なテロリストが出てくる。指の間から電気を発する(自分で作ったギミック)。さらに色々な言葉の語源を語ることを趣味としている *1 。かなり間抜けだし、なんだか個人的に親しみが持てる。
男と女の問題が、リアルでシリアスである。家庭の外に仕事と生き甲斐(?)、義務とロマンを求めてしまう男性と、家庭の中に男に始終いて欲しい女性の葛藤。この古典的で、あまりに普遍的な問題! ......そんで、振られてしまうんだけどね、主人公君。四六時中『家庭』の外にいる私には他人事ではない。まぁ最近の若い女性はその傾向からは脱しているらしき人もちらほら見られ、男性もニートとか言って、みんながみんな外に行きたがるわけでもないらしいから、立場が逆転してバランスが取れてきて、良いのか。????? エンターティンメントの中に、さりげなく実直な思考が記されている。 これは詩人さんの書いた本である。詩人は(多分)言葉遊びはしない。私の先生の一人は、『書かない詩人』であった。こと詩人に関してだけは、これは問題はない。感じて考え、考えて感じる。詩人はそれでいいのだ。私はそう思っている。 そのような感覚=思考のいくつかを詰め込んでいるあろうこの作品は、読者に考えさせたりしない。そのような態度はある意味で作者の怠惰であると言えるだろう。この本ではそのような投げかけは行われず、作者の具体的な思考の結果が、書かれているので、 快作というのか、気持ちの良い一冊でした *2 。
*1 : 謎の呪文『アブラカダブラ』が、『父と子と聖霊』の訛った形だというのは驚きでした *2 : 美女率がかなり高いのがやや不自然ですが......(講談社文庫)

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